20090920
濡髪祠
住所 京都市東山区林下町
祭神 濡髪大明神
摂社

末社
なし
神徳 縁結び・良縁成就
由緒  創祀は不明。寛永10年、失火により知恩院が焼失し、徳川家光の命により8年かけて復興されたが、他の堂塔と共に建立された。
 知恩院は復興により、旧伽藍に比べると2倍にも敷地を広げて伽藍を完成させた。御影堂のたつ辺りに棲んでいた白狐は、御影堂建立のために棲みかを失い、仕返しをしようと恨みを持っていた。御影堂が完成する間近の落慶法要日、大雨の中、雄誉霊巌上人が信者に説法をしており、童子に姿を変えた白狐が信者に紛れて説法に耳を傾けていた。年老いた信者たちに混じって熱心に聴いている童子を不思議に思った霊厳上人が童子に話しかけると、「私は御影堂建立のために棲みかを失い、恨んでいた白狐だが、上人の説法を聞いて自分の間違いに気付いた」と話した。それを聞いた霊厳上人は雨でずぶ濡れになっている童子に唐傘を貸し、「この寺を護るならば、白狐の為に祠を建てる」と約束した。翌日、御影堂の軒下に唐傘が返されており、いまだ「忘れ傘」として御影堂に残る。霊厳上人は白狐の為に祠を建てて濡髪祠と名付けた。
 知恩院、勢至堂の奥に、墓に囲まれて濡髪祠が祀られる。
 谷側から見る。
 周囲は吹き抜け、提灯が飾られる。
 脇にあるお地蔵さん。
勝手にリンク 京都鴨川風光
夢結びの杜
参考文献 京都・山城寺院神社大事典 平凡社 1997
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