20070120
鐵輪社
住所 京都市下京区鍛冶屋町
祭神 鐵輪大明神
摂社

末社
命婦稲荷社
神徳 縁切り
由緒  創祀は昭和10年。鉄輪とは、鍋や薬缶を火にかけるために火鉢や囲炉裏の中に置いてある三本足の鉄の台のこと。
 能に「鉄輪」という謡曲があり、この地はその謡曲の「下京の女」が住んでいた場所とされる。この地の井戸は「下京の女」が身を投げた井戸であるとされ、鉄輪井と呼ばれていた。また、鉄輪で築かれた塚があったとされ、鉄輪塚とも呼ばれていた。謡曲によれば、下京に住む女が、自分を捨てて後妻を娶った男を恨み、貴船神社に丑刻詣をしていると、鉄輪を頭に載せ、三本の足に火を灯して怒りの心をかきたてると鬼になれるとお告げがあった。男はそれ以来悪夢に苦しみ、安部晴明に頼んで祈祷を行ってもらうと、鬼になった女が現れ、男を連れて行こうとするが、晴明が三十番神を呼び出し、女は調伏されてしまう。
 昭和10年、鐵輪社の横に祀られている町内の氏神である命婦稲荷社を再建する時に、土の中から『鉄輪塚』の碑が発掘され、鐵輪大明神として鉄輪社の小祠が祀られた。「鉄輪井」は縁切井戸として有名で、遠くから水を汲みに来る人があった。今では井戸は枯れてしまったが、「鉄輪井」に水を供えて祈り、それを縁切りに使用されている。
 堺町通を五条から上がった街中に鐵輪社へ続く狭い路地が門戸を開く。
 丸い水盤と緑日の映えが目にまぶしい。
 左に鐵輪社。右が鉄輪井。
 鉄輪井全景。ペットボトルの水が供えられている。
 命婦稲荷と鉄輪井。路地の奥に広がる幽玄な空気。
 命婦稲荷。
勝手にリンク なし
参考文献 なし
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